ロボットと、もっと長く暮らせる社会へ。
産業用ロボットの診断は、まず“観察と仮説”から始まる
産業用ロボットは、今や製造業・物流業において不可欠な生産設備です。
しかし、稼働停止や不調を訴えるロボットに対し、「どこが悪いのかがわからない」という現場の声は少なくありません。
多くの場合、メーカーに修理を依頼すると、「一式交換」「制御ユニットの入れ替え」「買い替え推奨」といった提案が返ってきます。
これは確実な手段ではあるものの、費用・時間・柔軟性の観点では必ずしも現場ニーズに合致しているとは言えません。
Asset Marsでは、こうした状況に対して「診断重視」のアプローチを取り、最小限かつ最適な修復を目指しています。
不調ロボットに対する診断は、いきなり分解やパーツ交換から始めるものではありません。
私たちが重視しているのは、「現場情報の聞き取り」と「系統立てた観察」です。
ここで収集した情報は、故障部位の予測に直結します。
不調の背景には、必ず“環境・履歴・兆候”の3要素があると私たちは考えています。
問題のある軸や動作フェーズを特定するために、可視化された数値ベースの再現テストを行います。
ソフトウェア・電気系統の故障は症状が曖昧かつ再現性が低いため、エラーログの継続蓄積と定期診断が不可欠です。
ここで初めて分解・開放点検に入ります。
私たちは「交換前に診る」を徹底し、交換判断は“最後の手段”として位置付けています。
診断とは、「どこが悪いか」を知るだけでなく、「どうすれば復帰できるか」を設計するプロセスです。
Asset Marsでは、不調の原因を技術言語で整理し、現場担当者が納得できる解像度で提示することを重視しています。
産業用ロボットの故障対応において、“勘”や“決め打ち”での対応は、
時にコスト・時間・信頼の損失を招くことがあります。
私たちは「不調=診断対象」ととらえ、メーカーとは異なる立場から現場に寄り添うことで、
安易な全交換ではなく、本当に必要な修復のみを提案するスタイルを貫いています。